母乳育児を叶える為に ②

皆さんこんにちは😃

今回は、母乳が出る仕組みと、母乳の飲み方を書きます。

このことを知っておかないと、母乳育児🤱 をスムーズに始めることができません。

まず、この図を見て下さい。

左の図は、乳房の中の図です。

乳房組織をわかりやすく、形、構造から、ブロッコリー🥦にたとえてみましょう。

一本の乳管にブロッコリー🥦が一つあります。乳管が10個あれば、ブロッコリーが10個あります。

さらに、ブロッコリーの中を見ると下の図のようになっています。

乳腺小葉という袋状の組織が沢山集まってできています。

さらに、乳腺小葉の中は、腺房という組織があり、そこで赤い血液から白い母乳を作ります。乳房は、大胸筋に付いていますが、そこに基底部という癒着部分があります。

桶谷式のマッサージは、基底部を剥離して、乳房の組織を柔らかく、良い状態にします。

そうすると、乳輪、乳頭が柔らかく、伸びるようになります。

赤ちゃんが飲みやすくなります。

退院後早期に、来院され、マッサージを受けていただくと、おっぱいが整って、母乳がでやすくなります。

それでは、右の図を見て下さい。

赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、乳輪にマイネル小体という、刺激を感じとる小体があります。

そこから、刺激は脊髄の中をとおり、大脳、脳下垂体に刺激がとおり、

脳下垂体前葉から、プロラクチンという、ホルモンが分泌されます。

このホルモンは、乳房の中に、赤い血液を充満させ、白い母乳を作るホルモンです。

次に、脳下垂体後葉からオキシトシンというホルモンが分泌されます。

このホルモンは、作られた母乳を赤ちゃんの口の中に押し出す役割があります。

これらのホルモンの働く時間は、10秒から20秒くらいです。

赤ちゃんは🤱この短い時間に集中して飲まなければなりません。

このように、短時間で沢山の穴から一気に母乳が出て来ることを、催乳と言います。

お母さんは、この感覚を催乳感覚として、今お乳が出始めたことがわかり、飲んでない方からポタポタと母乳がたれ、赤ちゃんがチクチク浅い飲み方から、ごっくん、ごっくんと大きく、深く飲んでいることを感じます。

赤ちゃんは、チクチク乳首を吸っていると、催乳が始まり、あっ!急に母乳が出始めたと感じ、

大きく、舌を巧みに動かして、ごっくんごっくんと飲み始めます。

この催乳感覚は、入院中は感じる方もいるし感じない方もいます。

哺乳瓶の浅い飲み方を先に赤ちゃんが覚えたら、なかなか感じません。

哺乳瓶を知らない赤ちゃんは最初から、深く吸っているので、入院中に早く感じるでしょう。

一日も早く、母乳のこの感覚をお母さんにも赤ちゃんにも知ってもらうことが大切ですよ。

次に、母乳の赤ちゃんの飲み方と、哺乳瓶の飲み方の違いの話を致しましょう。

この図をご覧ください。


左の哺乳瓶を赤ちゃんはどのようにくわえているでしょうか、赤ちゃんの舌は奥に引っ込めて、加えていますね。

それは哺乳瓶の乳首が長い為、舌を引っ込めないと飲めないからです。

それでは、右のお母さんの乳首のくわえ方はどうでしょうか?

お母さんの乳首が短いので、舌を前に👅出して乳輪まで、深く巻きつけて、マイネル小体を刺激して、プロラクチン、オキシトシンなどのホルモンを出し、母乳が湧いてきます。

そうなんです、母乳は、勝手に赤ちゃんの口の中に湧いて出てきます。

例えるなら、スプーンで流し込む感じ、

だから、母乳の味を舌で楽しんで👅飲んでいるのです。

ちなみに、母乳の味は、毎回違います。

お母さんの食べ物やストレス、環境で刻々と、母乳の味が変わります。

哺乳瓶に慣れてしまったら、私たちは、スプーンで母乳やミルク、お白湯をのませ、舌をうごかして、お母さんの乳首を吸う訓練をします。

一方、哺乳瓶は、赤ちゃんの舌を奥に引っ込めて、上顎と舌でぎゅっと打ち合わせて、一つの穴から、ミルクを押し出します。

味合う暇がなく簡単に喉の奥に入ってきます。

ちなみに、ミルクの味は、一定です。

お母さんの乳首と哺乳瓶の乳首は、飲み方、出方味わい方が全く正反対なのです。

哺乳瓶に慣れてしまったら、お母さんの乳首を、先っちょだけ浅くとらえて、チクチクするだけで、

飲めてないので、体重も増えず、大切な初乳も飲めず、

お母さんのおっぱいもたまったままになり、いつまでも硬く、

乳腺炎になったり、逆に、張らなくなり、母乳不足になり、ミルクを増やさなければなりません。

母乳で育てたいお母さんは、

哺乳瓶🍼よりも、早くお母さんの乳首を吸ってもらい、深く巻きつけて、乳輪を刺激することを覚えさせて行くことが大切です。

次回は、母乳を出すための、生活いろいろをお話しします。