乳腺炎にならない為に③ 治し方

せっかくの連休、皆さん、お家で、子育て頑張っていますか?

さすがに、暑いですね😵赤ちゃんも服を一枚脱がせて、風通しを良くして、熱がこもらないようにして下さいね!

さて今回は、乳腺炎になった時、どう対処するか、お話ししましょう。

1.  乳腺炎の初期

おっぱいの中の、母乳を作る腺房という組織が、炎症を起こし、乳輪の下の母乳が集まって、ほどよく母乳が出るように調節をしている、乳管膨大部というところがうまく働かず、乳頭の排乳口という母乳が出る穴が、乳栓という白い乳カスによって詰まってしまうことがよく起こります。

そうなると、おっぱいの一番奥の基底部というところが、強く癒着して、一本の乳腺に一つのブロッコリー🥦があると思ってください。

そのブロッコリーを強い幕で覆っているのですが、乳栓が詰まると一ブロッコリーが膨張して大きくなって、他の正常なブロッコリー🥦組織を圧迫して、乳房全体がかたくなり、ちょっと触るだけでも痛くて、つらくて…乳輪乳頭も硬く膨張して、赤ちゃん👶🤱が、嫌がって飲まなくなります。とてもつらく、怖くなります。

このような段階で、早期に来院されると、発熱や、悪寒、ふるえなど、乳腺炎🔥が起きる前に、なんとかなるように思えます。

マッサージで乳房の奥、基底部というところをゆるめ、はがし内圧をかけて塞がった穴を見定め、おっぱいをしぼりだしますと、ぽんと乳栓が飛び出し、詰まったおっぱいが噴水のように出てきます。たまったおっぱいを綺麗に搾り出すと、他のブロッコリーからも流れが良くなり、お母さんも全身が一気に楽になります。

その後、2時間半から3時間の授乳を昼夜問わず頑張って飲ませて、授乳前後の搾乳を必ずして、高カロリー食は食べずあっさりした和食を食べるよう、心がけます。しばらくはあまりあけずに、マッサージを受けて、悪い乳汁を出し切り正常な組織に戻します。

2.  もともと、既往症としてしこりがある場合

上の子の時、乳腺炎で母乳を急に止めた、上の子の断乳時、残乳処理をせずにしこりが出来ているなど、次回の出産の後、授乳が始まったら比較的早期に乳腺炎になることが多いです。

治す時期を逃すと、どんどん悪化して切開する場合があります。

産後におっぱいが痛い、しこりが出来てだんだん大きくなる、赤く腫れたなど、違和感を感じると、出来るだけ早く来院して下さい。もともとあるしこりが、乳汁が出来始めると、少しずつ大きくなり、他の組織を圧迫し、乳腺炎を起こします。マッサージ(手技)をして、まず、圧迫されて炎症を起こした組織から悪い乳汁を出します。

次に、元からあったしこりから、バターのような黄色い乳汁を出します。3〜4日手技をしたら、だんだん炎症が落ち着きます。発熱、悪寒などがある時は、病院に行ってもらい、内服薬と平行して、手技をします。

3.   切開をしなければならない場合

しこりが、長期化して、乳房の中に膿が溜まってしまい、炎症が起きた場合、手技をしてみて、緑色のドロドロした腐った乳汁が、運良く出ることもありますが、どうしても乳腺を塞いで流れない時は切開をして、溜まった膿や乳汁を出すこともあります。発熱を伴い、全身がだるく、おっぱいも赤く腫れてとてもつらくなります。

あまり早く切開すると、本当の膿が出ず、後からまた切開しなければならない場合もあります。

4〜5日手技をして膿を集結して、しこりの表面がブヨブヨしてきたら、そこを切ってもらうと、すっきり膿が出ます。2〜3日切り口から、ドロドロ膿が出ますが、だんだん白い乳汁が出始めます。

膿が収まったらくだをぬいてもらい、それからは乳頭から乳汁が出始めます。

一週間くらい毎日手技をして、傷口が塞がり、だんだんと手技をあけながら、皮膚との癒着がとれたらまず大丈夫です。切開しようがしまいが、乳腺炎になっても、授乳を続けます。赤ちゃんが母乳を飲んでくれる事で、良い組織を維持することができるからです。

悪い組織の乳汁は、赤ちゃんが吸っても出ませんから大丈夫です。

悪い組織は、薬と手技で治します。乳腺炎にならない為には、母乳がたまらない様に、2時間半から3時間で母乳を飲ませて、乳汁の流れを良くして飲み残したら手で搾り出し、美味しいおっぱいにして赤ちゃん🤱にしっかり飲んでもらう事です。

今日から頑張ってみませんか?