子育てのヒント 赤ちゃんの湿疹⑤

☆ アトピー性皮膚炎、食物アレルギーのまとめ 

まとめにあたりまして、あくまでも私の長年の助産師経験から書きますから、賛否両論あると思いますが、読んでみてください。

その前に、私は桶谷そとみ助産師に師事して、今日があります。

先生は、良質な母乳を赤ちゃんに飲ますことにより、母子共に健康であらゆる母乳からの恩恵を赤ちゃんに与えるという、その当時誰も言わなかった事を、今思えば未来を予測していたかのように、研究に研究を重ねた指導と痛くない、良く出る乳房マッサージを考案し、お母さんや赤ちゃんのため私たち助産師の技として、残してくださいました。

先生が有名になればなるほど、食事の指導、夜中の授乳、手技の必要性を訴えれば訴えるほど、世間の風当たりが強くなり、それでも全国から沢山の助産師、お母様方に師事されてきました。

私も、広島で開業当初から「厳しいよ、ノイローゼになるよ」など厳しい目にさらされました。

カロリーの高い食事を改めて、和食にして、3時間ごとに授乳🤱して、など、解剖生理学的に当たり前のことが、なかなか世間に受け入れてもらえませんでした。

先生の教えを曲げないよう個々に応じて指導していますが、一生懸命頑張って下さるお母さんがほとんどですが、今だに受け入れてもらえない場合もあります。

今までの食生活を変えることは、赤ちゃんのためであってもなかなかむつかしいことです。食べ物の指導は、いろいろな方々に理解してもらうのは、大変難しい事というのは、飽食の現代において痛感しています。

最近の医療を見ると、妊娠中や授乳での食事でアレルギーになるという根拠がないから、母親は食事制限はしなくていいという考え方が出てきました。

食事制限という言葉が、いかにも辛い、苦しい、厳しい印象を与えるように思いますから私は食事制限という言葉が嫌いです。

食物アレルギーを専門にされて来た先生方は、お母さん達のストレスと、痒みと戦っている赤ちゃんの苦しみとずっと向き合って来られました。

今も、そうです。

今はステロイド療法が主体だから、食事は関係ない、食事制限はもう古いという医師がおられますが、アトピー性皮膚炎と食事はやっぱり、多いに関係があると私は思います。お母さん達もまだ小さな赤ちゃんに、できれば薬を使いたくないというのが本音です。

今までのあらゆる先生方、専門家、お母さんの体験を含めて、お互い歩み寄って赤ちゃんの為の治療をしていただけないかと思っています。

それでは、本題に入りますね。

☆予防

[ 妊娠中]

皆さん、妊娠中お腹の赤ちゃんの為に、食事、間食を気をつけて食べていましたか?上の子がアトピー性皮膚炎で苦労したお母さんが次の子が、アトピー性皮膚炎にならない為、もしくは、軽くなるよう妊娠中に食事に気をつけたところ、アトピー性皮膚炎にならなかった、軽くすんだという例が沢山 有ります。

妊娠中期からは、卵や牛乳、乳製品、大豆油、豆乳、小麦など、アレルゲンとなる食品は、毎日続けて食べない、食べ過ぎないようにする。

お母さんやお父さん、近い親族、上の子さんにアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症、喘息などおられる場合は、特に、アレルゲンとなる食品には気をつけて下さい。旬の食材を食べ、魚介類も増やし、野菜、海藻、きのこ、発酵食品、などしっかり取りましょう!揚げ物、油が多い炒めもの、ドロドロのルー製品、油、卵を使った調味料は、時々にして、煮たり、焼いたり、蒸したり、和えたりを増やし和食を心がけるようにしてください。

☆   対処法

赤ちゃんが アトピー性皮膚炎になったら

[ 受診 ]

まず、話しを良く聞いてくれる、信頼が持てる病院に受診しましょう。

食事療法、塗り薬、内服薬、ステロイドを使う、ステロイドを使わない、様々な治療法がありますが、私はまず、薬の前に、食事を見直してくださる先生方を支持します。

わからない時は、詳しい経験者や開業助産師に相談して、紹介してもらう事もおすすめします。

[ お母さんの食事 ]

今まで取りすぎていた、タンパク質を考え、湿疹がどこにどのように出ているか観察し、心当たりがある、タンパク質を控えて、安全な旬の食材を食べ、バランスのとれた和食を心がける。

湿疹の出る場所

卵・・・ほっぺた、耳切れ、顎、手足の関節

牛乳、乳製品・・・顔全体

大豆油、だいず・・・ひたい、頭

小麦・・・目のまわり

米・・・身体の腹側、背中

どこに痒みのある湿疹が出ているかみて、少しやめてみると、綺麗になることがあります。

アレルゲンになりやすいタンパク質

卵、牛乳、乳製品、大豆油、小麦など妊娠中から毎日食べていたもの、大量にたべていたものをチェックしてみましょう。

[スキンケアをする]

 毎日入浴して、せっけんを泡だて、優しくあらい良くすすぐ。汗をかいたら、ぬるま湯で拭き、 汗をすいとる、体に優しい綿の服を着る。気温に気を配り、服を調節しましょう。 受診して、保湿クリームを処方してもらう。今は、安全な様々な、保湿クリームも市販されています。合うものを探してみてください。

[  離乳食 ]

七ヶ月以降に、野菜、穀物から始め、タンパク質は様子を見ながらゆっくりすすめる。卵や牛乳、乳製品、だいず、肉類は焦らず、一歳過ぎてあげても大丈夫🙆‍♂️3歳までが食物アレルギーの時期と言われています。幼児食も慎重に。

私の孫や息子は、卵や牛乳などは3歳から与えました。肉類も食べ始めたのは、2歳すぎです。それまでは、タンパク質は魚や豆腐、豆類が中心で、野菜、海藻、きのこ、発酵食品を心がけました。味つけも優しい味で、油や砂糖は料理に使いませんでした。今では、ほぼアレルギーはなく、なんでもたべられます。

こんな例があります。

保育園に預けるお母さん方が悩んでいます。生後半年から預けました。保育園の離乳食は、早く卵を食べさせて、ならしてきてください。肉、乳製品も同様に、と言われて、食べさせて、出るか出ないかわからない状態で過ごしていました。徐々に湿疹が出始め、それでも一歳から生で牛乳を飲ませるので、また慣らして来てと言われて、今では、タンパク質が食べられないくらい、アトピーから喘息まで発展しました。指定の病院に行っているけど、なかなかです。

発達に応じた、食材や味つけ固さなど、対応してくれる保育園が少なく、幼児食を形を変えた程度で、小さな赤ちゃんや子供の食事になっています。

あくまでも一律にしようとする保育園が多く、アレルギーに対応できない時は、お弁当を許可してもいいのにと思うけど、みんなと同じに、という考え方もあり、ほんのすこしだけ、タンパク質を焦らないだけでいいのになかなか対応が難しいようです。

保育園の方針も知って、選びましょう。慎重に離乳食や食事を与えましょう!離乳食の栄養は、一歳過ぎまでは、1〜2わりです。だから焦らないで下さい。ほとんどは母乳の栄養です。離乳食と同時に母乳を与えましょう。母乳は離乳食の消化吸収を助けます。母乳の場合はお母さんも赤ちゃんと同様に食事を頑張らないといけません。離乳食の後は、湿疹の出方や、下痢、便秘、機嫌など観察しましょう。

最後に、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーは、お母さんと赤ちゃんがお互いに食事を頑張らないといけません。ストレスは当然ありますが、赤ちゃんが綺麗になる事を楽しみに、和食の達人になって下さい!

 良質の母乳が基本です。

美味しいおっぱいをするための、援助が私たちの仕事です。いつでもおいで下さい。安全を確保して、お待ちしています。

しかし、助産師の範囲を超えた、厳しい食事指導をするところは、避けて下さい。私は、お母さんと赤ちゃんのあくまでも、応援団です!